特別企画展・企画展
開館25周年記念企画展「宮本百合子 その目に映るもの」
作家・宮本百合子(本名:中條ユリ)は東京で生まれ育ちました。安積開拓の功労者・中條政恒を祖父にもち、幼少期は開成山の祖母の家に遊びに来ていました。そこで見たものは、輝かしい安積開拓とは裏腹の貧しい農民の姿でした。ここに宮本百合子の文学への出発があります。百合子はその目に映ったものを、感情を、文学作品に昇華し、17歳という鮮烈なデビューから51歳で亡くなるまで、人生を賭して書き続けました。
百合子の作品と言葉は今なお、現代社会を生きる私たちに問い続けています。宮本百合子の文筆業の出発から110年の月日が流れました。当館に収蔵している宮本百合子の原稿や書籍、作品掲載誌、遺品など、貴重資料を展示し、その生涯を振り返ります。