郡山ゆかりの作家
農民生活を描き、
小説「大地の朝」で大成する
諏訪三郎(半澤成二)
Saburo Suwa
1896(明治29)12/03-1974(昭和49)06/14
安積郡赤津村(現郡山市湖南町)出身。諏訪のペンネームは故郷赤津で子供時代に遊んだ諏訪神社からとったものである。赤津の半沢家は地主だったが、父が政治に参加して没落した。上京した三郎は苦学して、中央公論へ入社し、「婦人公論」記者として活躍した。また作家を目指して佐藤春夫に私淑した。
作家デビューは雑誌「改造」の『郊外の貧しき街より』である。横光利一、川端康成らと雑誌「文芸時代」を創刊し、『ビルヂング棲息者』等を発表して作家生活に入った。雑誌「キング」の連載中から話題となったのが『大地の朝』で、単行本化されるとベストセラーとなり、新派劇化され水谷八重子等によって上演された。他に故郷湖南を舞台にした小説『家』等がある。